Making of Moai-FE138ES-R+FW168HR

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〜 FE138ES-RとFW138HRを使用したモアイの製作記 〜
Original Design - Tetsuo Nagaoka

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モアイ138ES-R製作記(その1) 09/05/03

 とうとう着手したのである。近くのホームセンターで15mmシナ合板を買ってきた。3枚で1万8千円くらいした。2年前スワンを購入したときは1万6千円くらいだったから高騰しているようだ。ドリルとかも買ったので諭吉が2枚も飛んでいきますた、っていうかナ※コ高杉。ユニット代と合わせるともうすでに13万円も投資してしまっているのである・・・orz


▲3枚のシナ合板
このホームセンターはランバーコアしか扱っていない。サクいしスピーカーにはあまり向かない材だと思われる。側板二重化してるし補強もするし大丈夫(´・ω・`) ショボーン


▲カットのようす
いつものようにセフティポーイでカットする。今回は15mm厚なので楽勝です。


▲今日の成果
後ろに見えるのはスタッドレスタイヤ。というようなことはどうでもよくて、2つの山は左右のパーツの山。カットはまだ少し残ってて、昼から始めて中ちょっと用事があって正味3時間程度で95%カット終了である。明日は(というか今日なのだが)、残りのカットと組み立てに入る。


▲おがくずの山
さすがにD-58改のときみたいには出なかった。


モアイ138ES-R製作記(その2) 09/05/04

 さて続き。


▲上部キャビの側板補強材の取り付け
計り方を間違ったために位置が15mmずつ上下にずれてしまった。いきなり施工ミスだ。まぁ、いいさ・・・orz


▲ツィータのバックキャビティの製作
ボンドとネジを使う。このランバーコア材はネジが利きにくいので困る。加工は簡単なのだが。


▲バックキャビティの完成


▲上部キャビネットのダクト


▲ウーファ部のダクト


▲ウーファ部の天板の補強
板取の関係でオリジナルとは異なっている。ここは25mmのスクリュー釘を使用した。


▲今日の成果

モアイ138ES-R製作記(その3) 09/05/06

さて、続き。


▲ウーファ部の補強材の加工
ジグソーってなぜ切り口がダメダメなんでしょうね。まっすぐ切れない。まぁ、まわしびきのこよりは楽チンでいいのですけど仕上がりがイマイチ。補強材の幅は当初設計では40mmだったが、急遽30mmに変更した。


▲補強材完成


▲バッフルの加工
いよいよ佳境のバッフル加工に入った。今回最も時間がかかる難所である。ツィータの穴は専用のツールで開けられるのだが、大きいFe138ES-R用の穴はやっぱりジグソーで開ける。なんかいい方法ないかなー。


▲ツィータユニット用のザグリ処理
ルーターが買えないので、彫刻刀での加工である・゚・(ノД`)・゚・。めちゃくちゃ時間がかかるし仕上がりもイマイチ。


▲ザグリ完成
もうこれで妥協する。


▲FE138ES-R用のザグリ処理
うはー、時間かかりまくりんぐなので片方のバッフルしかできませんでした。


▲バッフル裏側テーパー加工のようす
いくら見えないところとはいえひどい加工になった・・・orz。20mmのビスを買ってしまったので、つめ付ナットの位置を下げざるを得なくなって苦肉のザグリ処理。まぁ、私の工作レベルはこんなもの。今日はここまで。


モアイ138ES-R製作記(その4) 09/05/09

さて、続き。今日は5月にしては暑い。フェーン現象だろうか。


▲ざぐり用の円切り
前回書くのを忘れていたが、こんな円切り用カッターがあったので購入した。2mm程度の深さのきれいな円がカットできます。


▲ツィータユニット用の穴あけ
このツールを使うときれいな円が切れる。FE138ES-R用の穴もこれで開けることにした。


▲2個目のバッフル加工が完了
ザグリ処理はすげー時間がかかるけど、見た目はとてもいい感じ。


▲裏側はやっぱりこんな感じ
2回目になるとかなりうまくなるものである。次はウーファ部のバッフル加工に入る


▲ジグソーでの穴あけ
後に円切りツールがぎりぎり使えることが判明。


▲2枚目以降は円切りツールで穴あけ
このツールは根気が必要(時間がかかる)けど仕上がりはきれいである。


▲ビス穴の位置を現物合わせ


▲ウーファ部バッフル一枚目が完成
これを4枚作らなければならないのである。これは大変だ。


▲裏側のテーパー加工のようす
ビスは30mmにすることにし、爪付ナットのざぐりは浅め。


▲今日は2枚しかできなかった


モアイ138ES-R製作記(その5) 09/05/10

さて、続き。今日も夏日のように暑い。まだ5月なのに異常な暑さだ。午前中仕事だったので午後から作業。


▲ウーファ部バッフル完成
昨日2枚、今日2枚合計4枚が完成。


▲上部キャビネットの組み立て
いよいよ組み立てに入る。


▲ビスによる圧着固定
位置決めくぎを打ってから、ビスとボンドで固定した。まぁ、いつもの工法である。飛び出ているクギはもう一枚のフロントバッフルの位置決めクギ。


▲ビスの頭はザグリを入れてある
フロントバッフルをもう一枚上に接着しなければならないのでザグリ処理している。


▲側板の接着


▲ツィータのバックキャビティの付け間違い
ツィータのナット位置を確認していたら、どうもバックキャビティの板が邪魔なのだ。よく見たら取り付けを間違っていた・・・orz。自分でも信じられないミスだ。もうリカバリは不可能なので、邪魔になる部分を削った。


▲今日はここまで
実はツィータとFE138ES-Rの爪付ナットの位置が微妙にまずくてそれを修正するのにすごく手間どったのでここまでとなった。無理にビスを締めつけると爪付ナットがバカになってしまってヘタをすると取れなくなるのだ。この調整は次回に持ち越しだ。うーむ、なんで今回はこんなにてこずるんだろう。


モアイ138ES-R製作記(その6) 09/05/16

昨日のコイズミ無線で行われた新世代モアイ試聴会に行かれた方の感想をコメントでいただいたのだが、かなりイマイチだったらしい。ということなので、いささかorz状態なのだが、とりあえず完成させて聴いてみる。


▲ウーファ部の組み立て


▲上部キャビネットのフロントバッフルの接着
ボンドを塗っているところ。


▲上部キャビネットのフロントバッフル接着
ハタガネなどで圧着しているところ。


▲ウーファ部の前面板のダクト開口の加工
ドリルで穴をあけて、ジグソーでカット。


▲ウーファ部が途中まで組みあがった


▲ネジ穴確認のため試着してみる
OKだ。上部キャビネットではなぜあんなにてこずったのだろう。


▲ウーファ部側板接着
今日はここまで。


モアイ138ES-R製作記(その7) 09/05/17

さて、続き。


▲ウーファ部フロント板の補強
当初設計にはなかった部分だが、端材が余っていたので補強することに。ここも二重化したいところだが板取上できなかった。


▲凹凸の修正
いつものことだかカットの精度が出来上がるごとに響いてくる。当然凹凸ができるので60番サンダーでバリバリ修正。というか、湿度が高いのでサンドペーパーの砂がボロボロとれてしまうんですよね・・・。ということでサンダーかけるなら晴れた日がよろしいようで。


▲吸音材の接着
吸音材も安物ですませてしまった。


▲いつもの木口テープを貼る
このテープは接着力がすばらしく、二度貼りなどのご法度をしない限りはがれません。すばらしいです。


▲ウーファ部のフロント板の接着
強烈な低音が欲しいのでダクト開口部がフロントにくるようにした。吉と出るか凶と出るか。


▲上部キャビのターミナルの取り付け
いつものヤツが品切れだったので一番安いコレにしたんだが・・・。マニア諸氏には石を投げられそう。


▲取り付けるとこんな感じ
見た目は悪くない。


▲上部キャビ背面板の補強
これまた当初設計にはない補強である。スクリューくぎで圧着。


▲背面板の仮止め
塗装のために背面板を仮止めした。まだ内部の配線や吸音材の取り付けが残っている。


▲見た目は完成


▲ウーファ部の背面板の補強
これもその場で思いついた。2列にしたかったが端材がなかった。


▲背面板の仮止め
木口テープと塗装のため仮止め。


▲木口テープがまだだがほぼ完成の図


▲カタチ的には完成!
後は、ウーファ部の木口テープ処理、塗装、内部の吸音材の取り付け、配線という段取りである。もう少しだ。


モアイ138ES-R製作記(その8) 09/05/23

さて、続き。今日は蒸し暑い。もう初夏の陽気だ。


▲ウーファ部の木口テープを貼る


▲完全にカタチとしては完成


▲塗装に入る
ステインは、今回は色を「チーク」にした。やはり沁み込みがいい油性を使う。臭い。


▲ステイン3度塗りの仕上がりぐあい
3度程度がちょうどよいようだ。


▲全体像はこんな感じ


▲着色完了の記念撮影
ステインが乾くまで家のまわりの草刈作業。田舎は自然との闘いなのだ。あくまで時間はゆっくり流れているのだが。


▲ステインの乾燥を待ってから床ワックスを塗った
これは処置は木工仕上げ的に正しいのかよくわからないのだが、一応よさげなのでいつもやっている。木目が浮き上がりツヤが増す気がする。ワックスの乾燥を待つ間はまた草刈作業である。


▲1回目のニス塗り


▲1回目にニス塗りが終了
明日はペーパーかけてはニスを塗る作業が続く。ニスが乾く間はまた草刈だ。モアイの製作に入ったので草刈を放置していたので家の周りが大変なことになっているのである。そういえば昨年もD58ES改を製作したので同じ状況だった。スピーカー製作はもっと早い時期の方が暑くなくていいかも。それか、暑くもなく寒くもない11月がいい。それにしても今回のモアイは軽くて楽だ・・・。


モアイ138ES-R製作記(その9) 09/05/24

今日は朝ちょっと仕事。帰ってきてから続き。


▲乾いたニスにペーパーをかけているところ


▲ニス塗り3度目
テカテカ感が出てきた。


▲ウーファ部はこんな感じ


▲記念撮影


▲美しいキャビネットになった


▲内部の吸音材を貼る
もう少し時間があるので、仮取り付けの背面板をはがして吸音材をつけることにした。うーむ、いいかげんな塗装がバレバレである。私の性格が如実に現れている。吸音材が厚過ぎるので半分にした。


▲今日の成果
あとは吸音材の貼り付けとネットワークの配線をして、背面板を接着、仕上げニス塗りをしたら完成だ。ネットワークの素子は後から変更する可能性があるので、それが可能な位置に取り付ける必要がある。


モアイ138ES-R製作記(その10) 09/05/30

さて、続き。うーむ、今回はなかなか時間がかかるなー。


▲ステインがたれて悲惨だったところをペンキで隠した


▲こっちも同様の処理


▲吸音材を貼る(ウーファ天板)


▲吸音材を貼る(上部キャビ)


▲ターミナルへの配線


▲ターミナルの取り付け


▲コイルの取り付け
コイルは後に取り替えるかもしれないので補強板のこの部分に設置した。とりあえずステレオ誌の値、1.8mHから出発することに。


▲コイルへの配線
こんな感じでいいのだろうか・・・。


▲仕上げニス塗り
さて、明日はいよいよユニットを取り付けて音出しができるぞ。


モアイ138ES-R製作記(最終回) 09/05/31

 さて続き。今日はいくらなんでも音出しできるだろうと思って昨日からワクテカ状態だ。


▲床の傷防止材をこんな感じで貼り付けた。
こうすれば工作の精度によって生じたガタが吸収できるし、ウーファ部のキャビネットに傷がつくこともない。ここで部屋へ搬入。セパレート式なので軽い。余裕で一人で運べる。


▲コンデンサの取り付け
ステレオ誌の記事に書いてあった方法を試してみる。これはなかなかスマートだ。


▲ユニットへの配線
はんだで固定しないと気がすまないのである。


やった!完成だ!


▲後ろの配線はこんな感じ

はやる心を抑えながら、アンプへ接続。
やはり最初は「ワルツ・フォー・デビィ」から。おーっ、できたてのキャビネットからの音出しは通常悲惨なものなのだが、落胆する予感がみごとにくつがえされた瞬間であった。まだキャビネットには応力がたまりまくりんぐなのに低音がモリモリ出やがります。2つのウーファから力ずくで出してるような印象だ。もしこれが一年経過した枯れたキャビネットならどんな低音が出るのだろうか。エージングが楽しみだ。きらびやかに燦爛する高域、若干まだ青さが残る印象の中域、引き締まった低音、バックロードのモワッとした音像から比較するとすべてがカチッとした印象。D-58ES改と比較するとスケール感は劣るものの個々の楽器の音が生き生きとしていて一つひとつが手に取るように聴こえ、低音は前に出る感じで引き締まっている。残念ながら音のつながり云々はまだわからない、というか、私の耳でわかるようになるのだろうか。良くも悪くもモニター調である。私の貧弱なオーディオ歴の中でこんな精緻な音を聴いたことがない。すばらしいスピーカーであることは疑いがない。とりあえず、これは最初の音だ。ユニットもキャビネットも新品なのである。エージングが進んでからまた感想を書くことにしたい。


▲イメージ写真
ザグッって正解だったなー、美しい。


▲D58ES改と並んでいるようす


▲イメージ写真
なかなか端整なたたずまいである。
これにてモアイ138ES-R製作記「完」。







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参考:モアイは↓の書籍に掲載されています。


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