D-74(名無し)改

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〜 FE138ES-R用BHのリファイン 〜
Original Design - Tetsuo Nagaoka
Modified by Fostex

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FE138ES-R用の名無しBHをリファインしてみた 08/01/26

 例の視聴会でお披露目されていた名無しバックロードホーンをモデリングしてみたのだが、どうもデザインがイマイチなのである。私のセンスでリファインしてみた。データはこちら。D74-t.skpをダウンロード(ZIP形式で圧縮しています。)


▲長岡BHのルックスになった

 バッフルと側板を二重化した。バッフルの中心は上から110mmの位置にした。


▲音道のようす


 バッフルの補強材は縦にした。


▲左がオリジナル、右がリファイン後
 スピーカは見た目も大事なのである。バッフルを小さくしたので「のっぺり」感が解消されたし、ずんぐり感もさほど気にならなくなった。


ついでに底板を、


▲底板の変更

こうすることで、


▲板取図(08/02/09修正)

4枚でできる。


13番板の寸法が間違っていた・・・08/02/09

 D-74の方で13番板の存在を無視していたので自動的に改造版でも無視というか間違ってました。板取図修正。その他、1'板の穴の位置が18mm間違っていたので修正しました。万が一作ろうと思う方、私の板取図を信用してはいけません、ご自分で板取なすってください。まだまだバグがあります、たぶん。


D-74のスロートの絞り率が1を超えている件・・・08/02/10

D-74のスロートは、
幅234mm-補強板18mm、高さ41mmであり、FE138ES-Rの実効振動面積が82.31cm2であるから、絞り率は、

  (234-18)×41=88.56cm2
  絞り率=88.56÷82.31=1.08

となり1を若干超えている。D-58ESにFE208ES-Rをつけた場合と同様に正常なロードがかからないのではないだろうか?それでも視聴会でのみなさんの感想はそれほど悪いものでもないようである。

絞り率が1を超えるということは、空気室の存在意義がなくなり音響迷路に近づくはずである。まぁ、絞り率については長岡先生自身がD-58の設計をされるに当たってほとんど1になっているのにそれについて頓着されていない。また、D-55の絞り率のQ&Aの中で「Q
0が異常に低いユニットの場合は公式どおりにはいかず絞り率0.8から1.0ぐらいまで使えると思う」とおっしゃっている。1.0近辺ならOKとの判断なのだろう。D-58については低音が出ない、という評価がついてまわる。ほとんど1.0に近い絞り率が影響している可能性が捨て切れないのにあえて絞り率が1.0を超える設計をしなくてもよいと思うのである。

スピーカーは振動板がゆれれば音は出る。しかし、「ホーンロードがかかると高域が減衰し、それと引き換えに中低域の情報量が増大する」というホーンの特性があるとすれば、絞り率が1を超えていた場合、それがロードがかかったバックロードホーン本来の音なのかどうかは疑問が残るのである。やはりせめてバックロードのスロートは0.7〜0.9程度の絞り率にはしておきたいものだ。

ということで、スロートを幅220mm、高さ30mmにして、13番補強板無しで0.8になる。一方、幅220mm13番補強板有、高さ40mmだと、0.98でまだゆるい。やはりスロートの高さは30mmで補強板無しがいいようだ。

次に空気室の容量だが、幅234mm、高さ280mm、奥行き85mmであるから容積は、
  234×280×85=5.57g
である。これからクロスオーバーを逆算すると、150Hz付近になる。通常200Hz当たりを目安にするのだが。FE138ES-Rの周波数特性を見てみると、


▲FE138ES-Rの周波数特性

確かに150Hzあたりからだら下がりになっている。しかし、安全なのはやはり180〜200Hz付近ではないだろうか。幅220mm、高さ200mm、奥行き85mmとするとクロスオーバーは、170Hz〜180Hzとなる。ただ、ユニット背面の容積を勘案すると空気室の高さは250mm程度が無難であろう。


▲大幅な改造後の寸法

面積 r
No.1 30 220 6.6 0.82
No.2 40 220 8.8 0.94
No.3 60 220 12.3 1.12
No.4 92 220 19.3 1.40
No.5 150 220 31.2 1.78
No.6 226 220 49.7 2.25
▲音道データ


▲音道面積の半径換算値

きれいなカーブになった。


▲完成図
データはこちら。D74-t2.skpをダウンロード(ZIP形式で圧縮しています。)


▲板取図
↑幅234mmは220mmの誤りだった・・・orz・・・2008/02/23修正。

さらに、


▲こうしてスムースな広がりにする


前面飾り段を修正・・・2008/02/23

前面飾り段の勾配が急だったので修正した。
D74-t3.skpをダウンロード(ZIP形式で圧縮しています。)


▲完成図


▲板取図


側板は1枚でいいよ、という貴兄にはこちら。


▲側板1枚のD-74改


▲板取図
18mmサブロク3枚でできる。






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参考:D74は↓の書籍に掲載されています。


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