D-58ES

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〜 限定ユニットFE208ES用に改造されたD58(長岡先生設計) 〜
Original Design - Tetsuo Nagaoka





D-58ESのモデリング 07/02/11




 D58ESをモデリングした。データはこちら。「D58ES.skp」をダウンロード(zip形式で圧縮しています)
どうせなのでD58と比較してみた。


▲左がD58ES、右がD58
 空気室の変更からかデザインのためかわからないがバッフルが小さくなっているのがわかる。


▲上からみた図
 ESの方が15ミリ奥行きが大きい。これは空気室の奥行きが拡張されたのが影響している。


▲側板をとっぱらって並べたようす
 空気室の違いがわかる。ESが360ミリ×300ミリ×95ミリで10.26リットルなのに対し、D58は360ミリ×360ミリ×80ミリで10.37リットル。デザイン(特にフロントマスク)的にはD58の方がいい。


追記 2007/12/06
 ここで注目したいのが、13番板の存在である。それも中途半端な長さなのである。そういえば、D-55にも中途半端な4番板がある。


▲D-55にも設置されている中途半端な補強材

 どうやら、これらは、ダテに設置されているわけではなさそうなのである。最初にこれを見抜かれたのがAMANO様のこちらのページ(トップページはこちら)。後に鈴原様のページでも言及されている。音道の断面積が微妙に広がることによってホーンの効果を出そうという先生の意図なのであろうか。

 FOSTEXのシナアビトンで作るD-58ESでは、この長さが変更されているが、上記ページでも指摘されているようにそれがどう影響するのかは、今だ誰も実証していないようだ。ただ、確実に言えるのは、この中途半端な長さは意図されているということである。とすれば、なぜ、19番板がきっちりした長さなのかという疑問は残る。


▲19番板
 これもD-55のように意図的に短くしてもいいのではないかと思うのである。
てなことは、AMANO様がとっくに研究済みでした・・・orz。左記ページでは両方180mmがよいとされているようです。


▲だったらこんな感じにすればいいのだろうか?


▲板取図(21mmサブロク合板8枚で作ります)
 上図が1台分。板取図のデータはこちら。「D58ES_itadori.skp」をダウンロード(zip形式で圧縮しています)



▲板番号


▲板番号


▲板番号



▲その他の寸法


その後・・・板取改良 07/04/25

 外側の側板が1枚板になるよう板取してみた。


▲改良板取図


その後・・・D58ES-18mmと同じ改造 07/04/29

 天板二重化、背面板補強などシナアピトンD-58ES-18mmでFostexがやっていたのと同様の改造を施してみた。板は普通の21mm合板です。


▲21mm合板でシナアピトン18mmと同様の改造をしたD-58ES


▲ターミナル板は省いて一枚板にした


▲木目最優先で板取してみた。8枚必要です。


D-58ESは本物の低音が出ないという噂について・・・08/01/20

 D-3mkUのページでD-58ESは低音が出ないという記述について言及した。確かにウェヴを歩き回っているとそんな記述をよく目にする。ただし、逆の記述もよく目にする。このことから低音は出ているのは出ているのだが、その出方が感じる人によっては全然ダメだったり、良かったりするのであろう。ということは、全員が納得する低音は出ていない、と結論づけることができる。

 ではなぜか。そのヒントとなるのが、鈴原様のこのページである。このページには、D-55からD-58ESまでの比較データがそろっている。

BH D-3mkU D-55 D-57 D-58 D-58ES
a=8.1cm面積
(約206)絞り率
132/206=
64.1%
169.5/206=
82.3%
167.4/206=
81.3%
203.4/206=
98.7%
a=7.95cm面積
(約198.5)絞り率
132/198.5=
66.5%
169.5/198.5=
85.4%
167.4/198.5=
84.3%
203.4/198.5=
102.5%

 一見してわかるのが、絞り率の増大である。長岡先生はD-58の設計に当たって、D-57の音道をそのまま幅だけを拡張されたのであるから、当然絞り率は大きくなるはずである。D-58とD-58ESにいたってはほとんど1なのである。ブーストしないのはある意味当然ではないだろか。スロートの大きいラッパを想像してみてほしい。吹けども吹けども空気が抜けていくだけである。
 全く以てホーンロードがかかってないような音がしている。ホーンロードがかかると高域が減衰し,それと引き換えに中低域の情報量が増大するのだが,そんな素振りすら見えない。 音量をあげるとホーン開口から低域が出てきているような錯覚にもしばしば陥った。 しかし錯覚だった。

 バックロードホーン型のキャビネットの空気室に何らかの処理を行えば,出てくる音が激変するのが今までの常であった。これは僕だけの経験ではないだろう。従ってその処理は,それがたとえどんなものであれ,最適pointを得るために僅かな変更を一つ一つ慎重に積み重ねたはずである。 ところがこのキャビネットに関しては,その変化が極小なのだ。ほとんど変化を起こさないと言っても良い。
という印象もこれほど絞り率がスカスカ状態ならうなずけるのではないだろうか。絞り率を0.8〜0.85程度に設計しなおせば、かなりよくなるはずである。続きは、D-58ES改のページで。





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※skpファイルはGoogle SketchUpというソフトのデータファイルです。Google SketchUpは以下から無償でダウンロードできます。
http://sketchup.google.com/download.html


見るだけならビューアが便利です。ビューアのダウンロードはこちら。
http://www.sketchup.com/?sid=40

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参考:D-58ESは↓の書籍に掲載されています。


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